縦型ライブは、YouTube Shortsを特に目的なく見ている人にも配信を発見してもらえるのが最大の特徴です。では、本当に横型ライブより視聴者を集めやすいのでしょうか。TubeSakuが保有するライブ139,738本を横型・縦型へ分離し、登録者規模別の同時接続者数を比較しました。
TubeSakuが日本推定139,738本のYouTubeライブを分析したところ、向きを確認できた124,135本の26.2%が縦型ライブだった。横型ライブでは初回観測同接の77.8%が9人以下で、10人以上なら上位22.2%、おおむね上位2割に入る。一方、縦型ライブでは10人以上が46.6%だった。登録者1,000~1万人では同接中央値が横型5人に対して縦型9人だったが、大規模チャンネルの強い配信では横型が上回った。出典:TubeSaku「YouTube縦型ライブ同接調査 2026」 https://tubesaku.com/research/youtube-vertical-live-benchmark-2026/
YouTube公式ヘルプは、縦型ライブについて、既存のチャンネル登録者に限らず、YouTube Shortsを閲覧中のユーザーもライブを見つけられると説明しています。通常ライブを見る目的でYouTubeを開いていない人にも、ショートをスワイプしている途中で存在を知ってもらえる可能性があります。
このため、通知を受け取る固定視聴者や事前告知による集客がまだ少ないチャンネルほど、縦型ライブの発見経路が効きやすいと考えられます。
| 分類 | 配信数 | チャンネル数 | 全体比 |
|---|---|---|---|
| 横型ライブ | 91,653 | 21,107 | 65.589% |
| 縦型ライブ | 32,482 | 5,264 | 23.245% |
| 向き不明 | 15,603 | 5,493 | 11.166% |
チャンネル数は重複します。同じチャンネルが複数形式の配信を行っている場合、それぞれに含まれます。向き不明は性能比較から除外しました。
| 初回観測同接 | 横型ライブ | 縦型ライブ |
|---|---|---|
| 3人以下 | 50.60% | 23.91% |
| 6人以下 | 69.27% | 41.60% |
| 9人以下 | 77.83% | 53.37% |
| 10人以上 | 22.17% | 46.63% |
| 50人超 | 6.14% | 13.13% |
同じ「同接10人」でも、横型ではすでに上位層ですが、縦型ではほぼ中央付近です。Shortsフィードから発見される縦型ライブは、横型より同接の分布全体が上へ移っており、配信形式を無視して同接数だけを比べると実力を誤って評価する可能性があります。
「10人以上」は、9人以下の割合を100%から差し引いて算出しました。横型は100−77.82506=22.17494%、縦型は100−53.37418=46.62582%です。
| 指標 | 横型 | 縦型 |
|---|---|---|
| 配信数 | 52,042 | 9,522 |
| 同接中央値 | 2人 | 5人 |
| 上位10%ライン | 8人 | 17人 |
| 登録者比中央値 | 1.258% | 1.245% |
同接中央値は2人から5人へ増えています。しかし「登録者1,000人未満」は登録者1人から999人までを含む広い帯です。縦型配信者が帯の上側に偏っていれば、絶対同接が高くても登録者比は同程度になります。今後は1~99人、100~499人、500~999人へ細分化して確認する必要があります。
| 指標 | 横型 | 縦型 | 縦型÷横型 |
|---|---|---|---|
| 同接中央値 | 5人 | 9人 | 1.80倍 |
| 上位25%ライン | 11人 | 19人 | 1.73倍 |
| 上位10%ライン | 26人 | 45人 | 1.73倍 |
| 登録者比中央値 | 0.226% | 0.321% | 1.42倍 |
| 登録者の1%以上を集めた配信 | 9.59% | 17.03% | 1.78倍 |
登録者はいるものの、通常ライブだけでは十分な通知・検索・関連動画流入を得にくい規模で、Shortsフィードからの発見が最も効いている可能性があります。
| 指標 | 横型 | 縦型 |
|---|---|---|
| 同接中央値 | 23人 | 29人 |
| 上位25%ライン | 74人 | 80人 |
| 上位10%ライン | 215人 | 183人 |
| 登録者比中央値 | 0.097% | 0.142% |
縦型は平均的な配信の底上げに向く一方、イベント、コラボ、記念配信、大型企画など、視聴者が目的を持って訪れる強いライブでは横型が優位になる可能性があります。
| 登録者帯 | 指標 | 横型 | 縦型 |
|---|---|---|---|
| 10万~100万人 | 同接中央値 | 128.5人 | 145人 |
| 10万~100万人 | 上位10%ライン | 1,599.4人 | 770.4人 |
| 100万人以上 | 同接中央値 | 240.5人 | 87人 |
| 100万人以上 | 配信数 | 276本 | 18本 |
登録者10万~100万人では中央値は近いものの、上位10%は横型が約2.1倍でした。登録者100万人以上は縦型18本・6チャンネルしかなく、一般化には不十分ですが、縦型がほとんど選ばれていないこと自体が特徴です。
縦型ライブの視聴実績は週ごとに大きく変わるため、本レポートでは特定チャンネルの固定事例を掲載しません。現在どの配信者が高い週間視聴数や登録者比を記録しているかは、毎週更新されるTubeSaku YouTube縦型配信ストリーマーランキングで確認できます。
最新版のTubeSaku YouTube縦型配信ストリーマーランキングを見る →週間視聴数は同時接続者数ではありません。長時間の配信では、Shortsフィードから短時間の視聴者が入れ替わることで累計視聴数が大きくなるため、同接・視聴維持率・登録増加とは分けて評価する必要があります。
分析対象139,738本のうち、15,603本は2026年8月4日の再取得時点で動画プレイヤーの向きを確認できませんでした。分析基準日の2026年7月16日からは約19日後で、対象配信そのものは公開後およそ20~110日程度でした。
APIの一時的欠落を疑い、欠落動画を10件ずつ、1.5秒間隔、追加2回の条件で再確認しました。目視確認では、チャンネル自体が削除されているケースと、動画・配信アーカイブが非公開になっているケースの両方がありました。
11.2%すべてが配信活動を辞めた人や規約違反をしていた人という事ではありません。別の動画で活動を続けながら、過去配信だけを非公開にした人も含まれます。それでも、チャンネルと公開可能な配信実績を維持していること自体が、考えられている以上に努力の継続を要する活動である事が分かります。
YouTubeは2025年に同じURL・チャットを共有しながら、横型版と縦型版を同時に配信するライブ配信機能をリリースしました(縦横配信/デュアルストリーム)。公式ヘルプでは、Shortsフィードで視聴しているユーザーには縦型版、それ以外には横型版を表示すると説明されています。
純粋な縦型ライブについては「Shortsを閲覧しているユーザーも見つけられる」とショートフィードに表示されている事が明記されていますが、縦横同時配信の説明では同じ表現が使われていません。このため本調査では、縦横同時配信が純粋な縦型ライブと同等の新規発見効果を持つとは仮定していません。(SNS上では縦横配信の実験を行ったところ、Shortsフィードからの視聴が0だったという発信もあります)
公式文言だけから「縦横同時配信はShortsフィードで発見されない」と断定することもできません。純粋な縦型ライブと同じ流入が得られるかは、別途実測が必要です。
YouTube公式ブログによると、2025年第2四半期には、1日にログインしたYouTube視聴者のうち、平均30%以上がライブコンテンツを視聴しました。ライブは一部の熱心な利用者だけが見る形式ではなく、YouTube全体でも大きな視聴行動になっています。
分析基準日時を2026年7月16日00:00とし、2026年4月16日から7月15日までに開始したライブから、配信開始後の同時接続者数と同時点付近の登録者数を取得できた配信を使用しました。
videos.listのplayer情報へmaxWidth=1920を指定し、embedWidth < embedHeightを縦型、embedWidth > embedHeightを横型として分類しました。正方形217本は横型側へ含めました。縦型配信は、特に登録者1,000~10万人のチャンネルで、普段の同接を現実的に押し上げる形式でした。
横型配信では同接10人以上で上位22.2%、おおむね上位2割です。一方、縦型では10人以上が46.6%で、同じ数字でも形式によって位置づけが大きく異なります。登録者1,000~1万人では同接中央値が5人から9人へ増え、上位10%ラインも26人から45人へ上昇しました。一方、強い固定ファンと事前告知で十分な集客ができる大規模チャンネルでは、横型の上位配信が縦型を大きく上回ります。縦型は誰にでも効く万能形式ではなく、「通常ライブでは存在に気づいてもらえない段階」で特に価値が高いと考えられます。
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