「YouTubeの再生回数は、どのくらいなら普通なのか」。ネット上では「登録者数の14%程度」という目安も見かけますが、通常動画、ショート、ライブ配信では数字の意味がまったく異なります。 TubeSakuでは、日本のチャンネルと推定された通常動画18万9,221本、ショート32万6,813本、ライブ13万9,738配信を分離し、登録者規模別の中央値と上位ラインを集計しました。 通常動画を再生数で表すと、公開30日後に登録者1,000人なら約169回、1万人なら約2,044回、10万人なら約14,676回、100万人なら約85,023回が、それぞれの登録者帯における中央値付近の目安です。
再生数は各登録者数が属する帯の中央値比率を単純換算した目安です。個々のチャンネルではカテゴリ、投稿頻度、固定ファンの割合などにより変動します。
比率で見ると、通常動画の動画単位中央値は、登録者1,000人未満が33.3%、1,000~1万人が16.9%、1万~10万人が20.4%、10万~100万人が14.7%、100万人以上が8.5%でした。
つまり「14%」は、ある程度成長した通常動画チャンネルの目安としては使えます。しかし、登録者数が少ないほど分母が小さく比率が上がりやすく、100万人以上では登録者全員が毎回視聴するわけではないため比率が下がります。ショートは登録者外へ届く構造が強く、ライブはある瞬間の同時視聴者数なので、同じ14%基準を使うことはできません。
出典を画像内に記載したPNGと、編集・印刷に向くSVGを公開します。集計データとグラフはCC BY 4.0で利用できます。
分析基準日時は2026年7月16日 00:00:00。日本のチャンネルと推定されたYouTubeチャンネルを対象に、動画種別ごとに異なる指標を集計しました。
公開30日後付近の再生数 ÷ 同時点付近の登録者数。公開30日後の前後3日以内で、最も近い統計を使用。公開30日後付近の再生数 ÷ 同時点付近の登録者数。通常動画と同じD30基準で集計。配信開始後、最初に観測できた同時視聴者数 ÷ 同時点付近の登録者数。開始後70分以内の観測値を使用し、配信終了後に取得したレコードは除外。country_estimated = JP。チャンネル側の国設定だけでなく、設定がない場合は動画タイトルや説明文などから推定した情報を含みます。言語情報では、default_language=ja かつ default_audio_language=ja が516,886件(全体の78.8%)で最大でした。言語設定と実際の主言語は必ずしも一致しないため、本記事では「日本語動画のみ」ではなく「日本のチャンネルと推定された対象」と表現しています。
本調査では平均値ではなく、分布上の位置を表すパーセンタイルを使用します。P50が中央値、P75は上位25%に入る境界、P90は上位10%に入る境界です。
例:登録者1,000~1万人の通常動画は、中央値16.9%、上位25%ライン59.9%、上位10%ライン162.0%です。登録者5,000人なら単純換算で、中央値約844回、上位25%約2,997回、上位10%約8,102回に相当します。ただし、登録者帯内の構成やカテゴリ差があるため、換算値は目安です。
| 登録者数帯 | 動画数 | ch数 | P25 | P50(中央値) | P75(上位25%) | P90(上位10%) | P95(上位5%) | P99(上位1%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1,000人未満 | 62,370 | 13,846 | 10.3% | 33.3% | 115.4% | 358.6% | 741.7% | 3,223.2% |
| 1,000~1万人 | 56,847 | 10,911 | 4.7% | 16.9% | 59.9% | 162.0% | 316.9% | 1,193.0% |
| 1万~10万人 | 41,893 | 6,327 | 6.4% | 20.4% | 52.5% | 121.4% | 205.8% | 616.0% |
| 10万~100万人 | 24,466 | 2,609 | 5.8% | 14.7% | 32.2% | 61.6% | 88.3% | 195.3% |
| 100万人以上 | 3,645 | 313 | 3.2% | 8.5% | 17.9% | 30.4% | 41.4% | 93.6% |
通常動画で再生数が登録者数以上になった割合は、1,000人未満で28.0%、1,000~1万人で16.0%、1万~10万人で12.6%、10万~100万人で3.9%、100万人以上で0.85%でした。
1,000~1万人帯より1万~10万人帯の中央値が高い結果ですが、これだけで「1,000~1万人のチャンネルは弱い」とは断定できません。カテゴリ構成、生存者バイアス、投稿頻度などが影響します。
| 登録者数帯 | 動画数 | ch数 | P25 | P50(中央値) | P75(上位25%) | P90(上位10%) | P95(上位5%) | P99(上位1%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1,000人未満 | 113,557 | 18,840 | 1.22倍 | 3.82倍 | 12.13倍 | 39.29倍 | 79.41倍 | 302.96倍 |
| 1,000~1万人 | 87,378 | 13,101 | 0.27倍 | 0.72倍 | 1.99倍 | 7.00倍 | 14.94倍 | 78.98倍 |
| 1万~10万人 | 71,818 | 6,659 | 0.18倍 | 0.77倍 | 3.39倍 | 16.84倍 | 38.69倍 | 147.22倍 |
| 10万~100万人 | 46,335 | 2,690 | 0.10倍 | 0.38倍 | 1.55倍 | 4.75倍 | 8.79倍 | 26.55倍 |
| 100万人以上 | 7,725 | 378 | 0.03倍 | 0.10倍 | 0.40倍 | 1.11倍 | 1.84倍 | 4.42倍 |
登録者数以上の再生へ到達した割合は、1,000人未満で77.9%、1,000~1万人で41.0%、1万~10万人で45.2%、10万~100万人で32.8%、100万人以上で11.2%でした。
ショートの1万~10万人帯は、動画単位中央値0.77倍に対し、チャンネルごとの中央値を1票として集計すると0.31倍まで下がります。一部の大量投稿・高拡散チャンネルが動画単位分布を押し上げています。
ショート判定には時期による方式差があります。現在はショート専用再生リストを利用していますが、過去には動画時間などから判定したデータを含むため、通常動画とショートの分類に一部誤りが残る可能性があります。
| 登録者数帯 | 配信数 | ch数 | P25 | P50(中央値) | P75(上位25%) | P90(上位10%) | P95(上位5%) | P99(上位1%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1,000人未満 | 68,921 | 15,533 | 0.56% | 1.27% | 3.13% | 7.83% | 14.29% | 50.00% |
| 1,000~1万人 | 51,027 | 8,723 | 0.108% | 0.252% | 0.552% | 1.142% | 1.823% | 4.619% |
| 1万~10万人 | 16,148 | 2,863 | 0.033% | 0.101% | 0.313% | 0.753% | 1.231% | 5.183% |
| 10万~100万人 | 2,921 | 748 | 0.019% | 0.060% | 0.171% | 0.478% | 0.925% | 2.101% |
| 100万人以上 | 721 | 62 | 0.0006% | 0.0028% | 0.0109% | 0.0826% | 0.1559% | 0.5111% |
ライブは通常動画・ショートとは違い、累積再生回数ではなく、その瞬間に見ている人数です。事前告知、待機枠、ゲリラ配信、通知到達、配信開始からの経過時間によって大きく変わります。
| 登録者数帯 | 0~15分 | 15~30分 | 30~45分 | 45~60分 |
|---|---|---|---|---|
| 1,000人未満 | 2人 / 1.020% | 3人 / 1.429% | 3人 / 1.528% | 3人 / 1.626% |
| 1,000~1万人 | 5人 / 0.194% | 7人 / 0.288% | 8人 / 0.321% | 8人 / 0.313% |
| 1万~10万人 | 19人 / 0.079% | 27人 / 0.117% | 31人 / 0.153% | 26人 / 0.113% |
| 10万~100万人 | 97.5人 / 0.051% | 135.5人 / 0.080% | 148人 / 0.082% | 136.5人 / 0.073% |
| 100万人以上 | 51.5人 / 0.00146% | 116人 / 0.00364% | 114.5人 / 0.00386% | 74人 / 0.00244% |
縦型ライブと横型ライブは区別していません。 縦型ライブはショートフィードへ表示されるため、見た目の再生回数や流入経路が横型ライブと異なる可能性があります。しかしYouTube Data APIだけでは縦型ライブを直接判定できず、ショート専用再生リストにも縦型ライブは入らないため、今回は分類を見送りました。ページ情報をyt-dlp等で個別取得すれば判定できる可能性がありますが、65万件規模では負荷が高いため実施していません。
なお、is_live=1 と is_short=1 が同時に立っていた最終標本は2件のみで、誤判定の可能性が高いため、縦型ライブ判定の根拠には使用していません。
100万人以上帯は721配信・62チャンネルで、配信本数上位5チャンネルが約69.2%を占めます。この帯の動画単位中央値は、一部の大量配信チャンネルの影響を強く受けます。
比率だけでは感覚をつかみにくいため、各帯の絶対値中央値も示します。同じ帯の中でも登録者数は幅があるため、単純な「登録者○人なら必ず○回」という意味ではありません。
| 登録者数帯 | 通常動画 D30中央値 | ショート D30中央値 | ライブ同接中央値 | 通常の登録者中央値 | ショートの登録者中央値 | ライブの登録者中央値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1,000人未満 | 48回 | 934回 | 3人 | 180.5人 | 226人 | 273人 |
| 1,000~1万人 | 515回 | 1,881回 | 6人 | 2,860人 | 2,740人 | 2,380人 |
| 1万~10万人 | 5,655回 | 23,308回 | 23人 | 26,700人 | 28,800人 | 21,100人 |
| 10万~100万人 | 37,398回 | 114,753回 | 117人 | 235,000人 | 269,000人 | 178,000人 |
| 100万人以上 | 140,698回 | 205,851回 | 75人 | 1,610,000人 | 1,770,000人 | 3,270,000人 |
動画単位集計では、100本投稿したチャンネルは1本投稿したチャンネルの100倍の重みを持ちます。そこで、各チャンネル内の比率中央値を求め、1チャンネルを1票として再集計しました。
| 種別 | 1,000人未満 | 1,000~1万人 | 1万~10万人 | 10万~100万人 | 100万人以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 通常動画・動画単位 | 33.3% | 16.9% | 20.4% | 14.7% | 8.5% |
| 通常動画・ch単位 | 46.6% | 16.5% | 18.6% | 14.3% | 8.4% |
| ショート・動画単位 | 3.82倍 | 0.72倍 | 0.77倍 | 0.38倍 | 0.10倍 |
| ショート・ch単位 | 3.80倍 | 0.64倍 | 0.31倍 | 0.19倍 | 0.10倍 |
| ライブ・動画単位 | 1.268% | 0.252% | 0.101% | 0.060% | 0.0028% |
| ライブ・ch単位 | 1.409% | 0.247% | 0.103% | 0.055% | 0.0150% |
通常動画は両集計が比較的近い一方、ショートの1万~10万人帯は0.77倍から0.31倍へ大きく低下します。動画単位だけを見ると、一部の大量投稿・高拡散チャンネルを「典型的なチャンネル」と誤認する可能性があります。
カテゴリ別集計では、同じ登録者帯でも中央値が数倍から10倍程度異なる場合がありました。以下は代表例です。
| 登録者数帯 | 中央値が高かったカテゴリ例 | 比率中央値 |
|---|---|---|
| 1,000人未満 | Sports | 65.4% |
| 1,000人未満 | People & Blogs | 53.9% |
| 1,000~1万人 | Sports | 33.2% |
| 1万~10万人 | People & Blogs | 28.3% |
| 1万~10万人 | Gaming | 25.5% |
| 登録者数帯 | カテゴリ例 | 比率中央値 |
|---|---|---|
| 1,000人未満 | People & Blogs | 5.50倍 |
| 1,000人未満 | Comedy | 4.32倍 |
| 1,000~1万人 | People & Blogs | 0.98倍 |
| 1万~10万人 | Film & Animation | 2.04倍 |
| 1万~10万人 | Music | 0.19倍 |
カテゴリは動画公開時点ではなく、取得できた最新のYouTubeカテゴリを採用しています。また、カテゴリごとにD30統計の取得率が異なるため、完全な無作為標本ではありません。
通常動画は元対象66万6,454本のうち18万9,896本(約28.5%)、ショートは109万6,416本のうち32万7,015本(約29.8%)で、公開30日後の前後3日以内に統計を取得できました。最終比率計算では、登録者非表示・0・NULLなどをさらに除外しています。
取得できた動画だけの標本であり、YouTube上の全投稿を無作為抽出した調査ではありません。カテゴリによって取得率も異なるため、特にカテゴリ間比較は慎重に解釈してください。
対象はすべて country_estimated=JP ですが、チャンネルが国を設定していない場合、動画タイトルや説明文などから推定しています。日本在住者だけ、日本語動画だけを厳密に抽出したものではありません。
ショートはYouTube Data APIだけで直接判定しにくいため、現在はショート専用再生リストを利用しています。過去には動画時間等を使った判定を含み、分類誤差が残る可能性があります。
ライブの指標は「開始0分の同接」ではなく、開始後に最初に取得できた同接です。平均は22.695分後で、45.2%が0~15分、19.0%が15~30分、19.5%が30~45分、16.0%が45~60分でした。
縦型ライブはショートフィードから流入し得ますが、APIやショート専用再生リストだけでは安定して判別できません。yt-dlp等によるページ情報の個別取得は負荷が高いため、今回の65万件分析では実施していません。
actual_start_time がUTC、ライブ収集の video_stats.collected_at がJSTのDATETIMEとして保存されていたため、分析時に9時間補正しました。登録者数との照合は、同じ収集時刻基準の生時刻を使用しています。
登録者規模やカテゴリと再生率の関係は観測上の相関です。登録者購入、相互登録、収益化後の停滞など個別要因を、この集計だけで断定することはできません。
通常動画、ショート、ライブを混ぜた「YouTube平均再生回数」は、実用的な基準になりません。
通常動画は公開30日後、ショートは登録者外への拡散、ライブは観測時点の同時視聴者数という別の現象です。まず形式を分け、次に登録者数帯を合わせ、中央値と上位ラインで比較することが重要です。さらに精度を上げるには、カテゴリとチャンネル単位中央値も確認してください。
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CSV 動画種別×登録者帯 パーセンタイル